国際開発学会春季大会(2021/6/12)

 昨日、第22回国際開発学会の春季大会がありました。私は午前のA3セッション「民間企業とSDGs」セッションにモデレーターとして参加しました。

 持続可能な開発目標(SDGs)に対して、開発研究者の半分(50%)くらいは懐疑的だと思います。こんなものはただのスローガンで、国際政治の中で「ガス抜き」程度の役割しかないと見限っている人も多いでしょう。残り半分のさらに半分(25%)くらいは、SDGsの理念それ自体には賛同できるものの、「浅い理解」にとどまっている人が多いこと、特に民間企業がSDGsに取り組むことが「流行」のようになっていることに、苦々しい思いをしているのではないかと思います。そして、最後の四分の一(25%)くらいの人は、企業がSDGsに取り組むのは基本的に良いことではないかと考え、そのうちの二割(全体の5%)くらいの人は企業がSDGsに取り組むことを何らかの形で支援できないか、と考えているかもしれません。

 昨日のセッションでは損保ジャパンの関正雄さん(経団連の企業行動憲章座長)と、ローソンSDGs部長の有元伸一さんが、企業のSDGs取り組みについてお話しされ、これに対して聖心女子大学の大橋正明会員、CSOネットワークの黒田かをり会員がコメントしました。ディスカッションの中では「浅い理解」の人と「深い理解」の人をどのようにつなぐのか、企業内でのSDGsに対する認識の深化をどのように進めていけるのか、などについて意見交換が行われました。

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