水汲みと井戸

この写真は、イエメンの中南部タイズ州の山間部の井戸の写真です。

水汲みは、水資源の少ないイエメンに住む女性にとって最も大変な労働の一つです。

この写真は、政府がワジ(涸れ川)沿いに掘った井戸です。ワジには普段水が流れていませんが、水の通り道なので伏流水はほぼ必ずありますから井戸は掘れば水は出ます。しかし、依然として問題はここまで水汲みに来なければならないことです。ポンプをつけて村まで給水したり、さらには各戸まで水道栓を引くことができれば、女性の労働は大幅に減ります。

そうはいっても、先立つものは金。ポンプを援助のお金でつけても、そのメンテナンスのための燃料費や人件費を払い続けることができなければ数ヶ月でうち捨てられてしまいます。実際そういう事例は枚挙にいとまがありません。

現在の援助プロジェクトは、こうした問題を起こさないように「受益者負担」の原則を徹底して行こうとしています。あらかじめ「水道委員会」を作り、その委員会に「料金徴収」「オペレーターの人件費支払い」「ガソリン代支払い」ができるめどがないと井戸の整備はしない、という方針です。

この写真の井戸は、まだそのめどが立たないのでポンプをつけることができない状態です。

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satokan
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