茨城セミナー
JICA/Jetro共催SDGsセミナー
今月二本目の講演は、本日(10月8日)のJICA筑波主催、ジェトロ共催の「中小企業海外展開支援セミナー」でした。この、JICA/Jetro共催のSDGs関連セミナーは、最近の私の定番パターンになっています。この共催だと、ジェトロの顧客である地方の中小企業と、JICAの得意とする開発関連の市民団体(NGO/NPO)の人たちに「同時」に話しかける場が生まれるのです。
「海外展開支援とSDGs」というテーマは、実は先月9月16日の佐賀セミナーとほぼ同じです。佐賀の場合はJetroと日本政策金融公庫の共催でした。
いずれにせよ、目的は地方の中小企業の人たちにSDGsについてお話しすることにあります。SDGsは2016年に始まって、今年はすでに6年目で、目標年の2030年まであと9年ちょっと。気の早い人は「SDGsの次」の目標形成に向けて活動を始めていますが、日本社会にはようやく浸透してきた感があります。この二年ほど、マスコミがSDGsを取り上げることも増え、日々SDGsネタに触れる機会がめっきり多くなっているように思います。小中高の学校でもSDGs学習するようになっているので、多くの日本人にとっては、かなり身近なものになっているのではないでしょうか。
とはいえ、中小企業の経営はどこも「高齢化・後継者不足・若い従業員不足」に悩んでいて、「SDGsどころではありません」というのが正直なご意見でしょう。
生き残りたかったら、SDGs
そんな中小企業の皆さんに対して、日本国政府は「海外展開しませんか」とけしかけているわけです。そして公的機関であるJICAもJetroもそのための情報提供はしますよ、必要なら補助金・支援金もありますよ、というのが「中小企業海外展開支援セミナー」の背景です。
そうしたセッティングで基調講演をするわけですから、単にSDGsについての基礎知識を提供するだけではなく、海外進出するならSDGsに取り組むのが一番、生き残りたかったらSDGsに取り組まなきゃ、とそそのかすのが、私の役割ということになります。
「そそのかす」と言いましたが、開発社会学者としての私はSDGsには大きな希望を感じていて、SDGsの普及を手助けすることが、途上国の社会問題の解決に資することにつながると思っています。なので、2017年くらいから各地で「SDGs入門セミナー」をしているわけです。これまで広島、神戸、北九州、熊本、長崎、鹿児島、佐賀、金沢、名古屋、大阪、松山、那須塩原などで行ってきました(大半はJICA/Jetro共催です)。そして、中小企業の方々に「SDGs に取り組むのは、チャリティーじゃありません。御社の社会的価値を高め、事業を発展させるための近道です」とお伝えしているのです。
このSDGs伝道師(誰かに任命されたわけじゃなく自称ですが)の出張仕事は、なかなか楽しいです。地方に行けば、みなさんと直接お会いして企業の方々のお話も聞けますし、おいしい物も食べる機会があります。ところが、コロナになってからはこの目論見がうまくいかなくなってしまいました。宮崎、大分で実施して「九州全県制覇」を目指していたのですが、いつになることやら。
今日のセミナーもメインターゲットは「茨木県内の企業」だったのですが、オンラインなので群馬、福島、宮城等の近県からの参加もありましたし、東京、大阪、兵庫からの参加もありました。ありゃ、これならオンラインの方が効率的だから出張の必要なし、と言われてしまうかも。
【2021/10/8】(SDGsセミナー)
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