日本に住んでいる外国籍の人は2020年末で約290万人です。日本の総人口は1億2000万人で、人口減少が続く見込みであり、政府は様々な形で「外国人労働者」を増加させようとしているので、日本に住む外国人の数は増加傾向が続くことが予想されます。そうなると、現在5%弱の総人口中の外国人の割合はすぐに5%を超え、さらに6%,7%と増えていくものと考えられます。
このように増加するであろう外国人のほとんどは、アジアの途上国からの来訪者です。留学生として、技能実習生としてやってくる人も多く、彼らの日本での居住条件、就労条件は様々な制約のもとにあります。新型コロナウィルス感染拡大の中で、これらの人々は「情報弱者」として「取り残され」がちです。
途上国の開発問題に関心を持つ開発社会学者として、この問題に無関心ではいられません。そこで私は2019年度から、国立国際医療研究センター(NCGM)国際医療協力局の医師、医療関係者の皆さんと一緒に、在日外国人への新型コロナウィルス関係情報の普及、適切な医療・生活支援へのアクセス改善のために何が必要なのか、に関する研究を始めました。
この活動は2020年度からは、NCGMのみならず、シェア=国際保健協力市民の会、「みんなのSDGs」有志と共にトヨタ財団の「外国人材受け入れ」事業の助成を受けた『みんなの外国人ネットワーク(MINNA)』の活動へと進化しています。
このMINNA ソーシャルプロジェクトのホームページで、在日外国人に関する書籍のブックレビューを連載しています。御関心のある方は以下のリンクより、ご覧ください。
第1回ブックガイド『新移民時代 外国人労働者と共に生きる社会へ』明石書店
第2回ブックガイド NHK取材班による在日外国人問題特集取材